悪年度の政務活動費の使途が、日高市議会のHPに公開されましたのでご報告します。
これまでは議長に報告するだけだった収支報告ですが、日高では令和元年度より、一般公開されることになりました!
「政務活動費の使い道は、その議員や会派の資質が見える」とも言われます。(←本当にそうかはともかく)
是非ぜひ、覗いてみてください。
そんな政務活動費についてのアレコレ、良かったら読んでください。
政務活動費ってなぁに?
政務活動費は、議員の議会活動にかかる経費の一部として交付されます。
地方自治法(第100条)で、誰に、いくら交付するか、どんな内容なら使えるかどうかといったルールは、自治体ごとに条例で自由で決められることになっています。
従って、市区町村のなかでも金額のバラツキは自治体によってかなり大きく、都内の区議さんだと議員1人あたり20万円/月くらい出るところもあれば、まったくない自治体もあります。
日高市はというと、議員1人あたり月1万円(=年間12万円)です。
使途は、ざっくり、以下のような内容が認められています。
- 研究調査費:研修や勉強会等の参加費
- 調査旅費:視察・研修の際の、交通費や宿泊費
- 資料購入費:書籍や資料
- 広報費:チラシやHP、議会報告会等
- その他:事務用品、通信費、事務所賃料等
*詳細はこちら→日高市議会政務活動費の交付に関する条例
令和元年の萩の会の使途について
この春まで私は「萩の会」という会派に所属していました。
萩の会は、特に会派としてこの活動に政務活動費を使おうというすり合わせはせず、各議員が取り組むテーマによって各々の裁量で使用し、年度末に持ち寄り合算しました。
なるべくどんなことに遣っているか、解りやすくまとめたつもりです。
ご覧いただいて、お気づきの点などありましたら、お声をお寄せください。
→コチラ:萩の会 令和元年度 政務活動費収支報告書
今回、政務活動費に計上したのは、多い順に、研修参加費、旅費、書籍代。
それ以外の経費は自費となりました。
見えない活動経費
昨年、実際にどんな出費があったか?というと、
- HPやチラシ等の広報費(サーバー代、デザイン代、印刷代、ポスティングや郵送代など)
- 人と会うときのカフェ代(←市民に奢るのは選挙法違反になるので自分の分だけです)
- 交際費(「来賓」として呼ばれる宴会も自費です)
- 書籍代(私は今回、研修と視察だけで12万円を超えてしまったので、書籍は自費)
- 息子を連れて行った視察(←子連れだと家族旅行と見なされ政務活動費に計上できません)
- 議会報告会の会場代や資料代
- 後援会の運営費
- 日々の移動にかかる交通費 などなど
議員活動がこんなにお金のかかるものだったとは…というのは、なってみてびっくりな現実でした。
政務活動費についての議論
そうなんです。
議員って、精力的に活動すればするほど、手元に残るお金は減っていく…というちょっと辛い側面があります。
これでは、議員報酬しか収入のない専業議員は、なかなか活動しにくいという現実があります。
政務活動費の自治体間の格差も問題視されます。
金額が多い自治体議員は、専門家に相談できたり、参加費の高い研修にもどんどん行けます。我々のような自治体の議員では、そういうことは叶いません。
実際、昨年視察させていただいた、浜松市のSDGsの取り組み、藤野のトランジションタウンとしての取り組み、秩父市の森林を守る取り組み、いずれも今の私の政策に欠かすことのできない大切なエッセンスになっていますし、本当はもっと行きたいところは沢山あります。今後、より政策を具体的につくっていくうえでも、ますますの調査研究が必要になるとも感じています。
だから、議員報酬は上げずとも、政務活動費は全国的に底上げした方が良いのでは?という議論もあります。
私も現時点では、この考えに賛同します。
しかし、そこで問題になるのは、未だ後を絶たない「私的流用」問題。。
水増し請求や架空請求は論外としても、私的な利益につながる経費を計上したり、視察とは名ばかりで観光旅行のように遣われているというのも言われていますね。
こういうニュースがある限り、市民感情的にはなかなか政務活動費を上げたいとは思えませんよね。。。
NHKが昨年行った大規模な地方議員に対するアンケート調査結果では、政務活動費について議員によって様々な見解があることが明らかになりました。
→NHK政治マガジン「政務活動費、いる?いらない?」
政務活動費の問題は、議員の給与の問題と併せて、そもそも地方議員に期待される役割とは?という議論が前提にあります。
皆さんは、どう考えますか?