*正確な発言は、日高市HP掲載の会議録を参照ください
本テーマについては、昨年9月にも一般質問いたしました。
本日は、その後の進捗状況や課題について、具体的にお伺いしたいと思います。
(1)進捗状況と課題について
進捗状況と今後の課題をお伺いします。
まず、教育改革の進捗状況についてでございますが、昨年9月の一般質問では、「教育委員会と学校が一体となって、日高市教育ビジョンの実現に向けて取り組む必要がある」とお答えし、その具体的な取組といたしまして、「タブレット端末の積極的な活用」と「授業改善に向けた教職員の意識改革」を挙げたところでございます。
1つ目の「タブレット端末の積極的な活用」につきましては、学習用タブレット端末の導入から2年目となり、コロナ禍におけるオンライン学習やライブ配信授業など、子どもたちの学習の機会を確保する手段として積極的に活用しているところでございます。
また、教員自らの工夫や校内研修などを通じて活用方法を共有し、様々な学習場面に応じた取組を進めているところでございます。
一方で、更なるタブレット端末の活用を進めるためには、教員のICTリテラシーに配慮する必要があり、ICT活用アドバイザーによる技術支援や各校のICT推進担当教員による校内での講習、市が実施するICT活用研修会など、ICTリテラシーの向上を図るための支援の充実が今後の課題であると認識しております。
2つ目の「授業改善に向けた教職員の意識改革」につきましては、研修の充実を中軸に据え、教職員が一体となって互いに学び合い、力量を高めていけるような「学び文化の構築」を目指しております。
具体的な取組といたしましては、各校の指導要請に「電話1本で即対応する」学校訪問、スキルアップ研修や校内研修など各種研修における指導・助言、優れた実践力を持つ教職員の教育力を共有するネットワークづくりなどを行っております。
また、取組の一環といたしまして、今年8月には、英断的な学校改革を実践したことで有名な、横浜創英中学・高等学校長の工藤勇一氏を講師に招き、「自立する子の育て方~社会の変化と教育のあるべき姿~」をテーマに、教職員を対象としたオンライン教育講演会を開催いたしました。
教育委員会といたしましては、今後も教職員の意識改革に繋がるサポートを行いながら、「学び文化の構築」に向けた取組を一層充実させてまいりたいと考えております。
次に、コミュニティ・スクールの進捗状況についてでございますが、すでに3年目を迎え、学校運営協議会を核とした取組が各地区で定着しております。
本市では、学校運営協議会が小中一貫教育を支えるという考えから、学校に対する具体的な支援策や地域の特色を生かした教育活動について協議を行い、子どもたちのために何ができるかを、学校・家庭・地域それぞれの立場から活発に話し合っているところでございます。
今後、こうした話し合いをより活発化させ、家庭や地域と連携・協働した学校活動を展開することが課題と捉えておりまして、学校運営協議会の機能と今後の本格化が見込まれる地域学校協働活動が両輪となって学校を動かしていくことで課題が解消し、「地域とともにある学校づくり」が実現するものと考えております。
(2)地域学校協働本部に期待する活動のあり方についてです。
日高市は各学区に小中学校と公民館があるという稀有な強みを生かし、コミュニティ・スクールを中心とした地域づくりを進めて行こうとしています。これは非常に夢のある、わくわくする取り組みです。
私自身もとても大きな可能性を感じているところです。
そんなコミュニティ・スクールの担い手として、地域学校協働本部が、今年度日高市でも設置され、各学区でそれぞれに具体的な活動が始まっています。
日高市の目指す「特色ある学校づくり」を進めるためには、彼らにいかに主体的、自律的に活動いただけるかが重要になることは言うまでもありません。
一方で、地域学校協働本部は、その推進役が、現状市の職員である公民館長や、市から委嘱を受けた地域学校協働活動推進員と定められていることから、有志による自主的な集まりといえど、市や学校からの要請に基づくトップダウン的な活動になってしまうことも、若干懸念されなくもない状況に見えています。
やらされ感のある状況になっては、なかなか新しいアイディアや面白い取組みにはなりづらく、形骸化していってしまいます。そんな状況にはならないよう、地域住民の主体性を尊重し、活動の自由度を高めていくことが必要と考えます。
そこで改めて、市として地域学校協働本部に期待する活動の在り方をお答えいただけますでしょうか。
本年度から委嘱しております、地域学校協働活動推進員につきましては、地域学校協働活動のコーディネーターとしての役割だけではなく、活動の中心としての役割を期待しているところでございます。
また、地域学校協働本部につきましては、教育委員会が定めた内規で「地域学校協働活動推進員が会務を総理し、本部を代表すること」としております。
地域学校協働本部は、今年度立ち上げたばかりであり、先進事例となる他市の活動状況もまだ少ないことから、実際に活動を始めるに当たっては、どの地区も手探り状態と伺っております。
そのような状況下で活動を進めていくためには、推進員と公民館長がリーダーシップを発揮し、地域をまとめていただきながら、地域の実情や特性に合った方法で、柔軟かつ自由な発想をもとにした自主的な運営を期待しているところでございます。