一般質問全文

一般質問全文:学校給食センター建て替えについて<令和元年第6回定例会 12月09日>

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2024年2月に日高市市議会議員を辞職。4月の市長選挙に立候補する予定です。これからも日高市のためにより活発に発信をして市民の皆様との対話を続けて参ります。

*正確な発言は、日高市HP掲載の会議録を参照ください


 

2番、松尾万葉香です。通告書に従い、一般質問いたします。

学校給食センター建て替えについてです。

現在、日高市では、鹿山にある「日高市学校給食センター」一か所にて、市内すべて12の小中学校の給食を提供しています。

毎日5000食を、きちんとした衛生管理のもと短時間で準備し、定刻までに子ども達に届けるためには、これまで蓄積されてきた沢山のノウハウと、スタッフの方々の大変なご尽力があってのことと、大変感謝しております。

「安心安全」とよくうたわれる学校給食ですが、日高市は実際、調理過程はもちろん加工品に至るまで食品添加物不使用という基本方針を採用しており、さらに、主食は米飯食中心で、粉食は2週間に1回のみと、進歩的な側面が多くあります。

今後、さらなる安心安全で美味しい給食、そして食育の充実、地産地消など、子ども達の心身にとってより良い給食をつくっていただけるよう、願っているところであります。

さて、現在の日高市学校給食センターは、昭和52年に稼働開始され約40年、老朽化が進み、建て替えの必要性が生じていることから、市では、建物の要件や設備要件、PFI導入等を含む「日高市学校給食センター整備計画案」が作成され、昨年8月より公募市民2名の参加する「日高市学校給食センター整備計画市民検討会議」が開かれ、審議されました。

本計画案は、現状どおり、1か所のセンターで全校分を配食するかたちを踏襲しながら、現状の設備の問題点について、改善点が盛り込まれたものになっています。また、PFI方式、すなわち、これまで市が行っていた設備の管理や給食をつくる仕事を、民間業者にゆだねる方式を導入することが提案されています。

給食センターの建て替えは、言わずもがな、学校給食の日高市の方針や品質に関わる、非常に重大な事業です。一度建て替えれば、また約40年といったスパンで利用していくことになるでしょう。言い換えれば、建ててしまったらその設備的な制約を、40年もの間、基本的には受け続けることになります。

この大きな転機を前に、市民への情報公開は十分とは言えない状況であり、検討状況の見えないなか、保護者や市民から、不安の声があがっています。

これからさらに求められていくであろう給食の品質改善はもちろん、少子化やコミュニティースクール構想など、将来を幅広く見据えた検討が十分になされているのか、そして、そのためにも子どもたちや保護者をはじめ、市民の声を十分に取り入れて検討がなされていくのかをお聞きします。

1番、これまでの検討状況についてお聞きします。

(1) 現在の検討状況をお聞きします。
本計画案は、市民検討会議を終え、教育委員会で承認されたと認識していますが、現在どのような位置づけにあるのでしょうか。

(2) 検討の前提としての問題認識についてお聞きします。
学校給食が、児童生徒の心身の健康や発達に大きく影響することは、自明のことであります。給食の見直しにより、学力、いじめ、不登校、発達障がい、知的障がい、アトピーや食物アレルギーなどが改善する事例は、多く報告されています。

給食の問題は、コストの議論になりがちですが、このような子どもの心身への影響という観点では、金銭でははかれない価値が学校給食にはあります。この点を重視し、予算を多く投じる自治体もあるなかで、日高市では、給食が子どもに与える影響や問題について、どのように把握、認識されていますでしょうか。

(3) 自校方式/センター方式といったそもそもの形式ついての考えをお聞きします。

今回の検討会議での議論を見ると、1か所のセンターで日高市内小中学校全ての給食をまかなうという現状のやり方を、今回の建て替えにおいてもそのまま踏襲することが、あたかも既定路線かのように感じます。

しかし、近年、自校方式の価値が見直され、センターから自校方式に切り替える自治体もあるなか、自校方式を望む保護者の声も少なくありません。
また、センター方式でも、センターを複数箇所もつ、もしくは、親子式といい、自校方式の給食室で複数校分つくるなど、自校方式とセンター方式のメリットをバランスよく取り入れている自治体もあります。

そんな中、日高市では、どのような議論があり今回の案に至ったのか、お考えをお聞かせください。

2番、給食の質への影響について、です。
現在の計画案についてお聞きします。今回の建て替えによる、これまでの給食と比較したコスト面ではなく質の面、つまり、提供される給食の安全性や栄養価といった内容面や、食育の観点での影響についてお聞きします。

(1) 今回の建て替え案が実現された場合、現状の給食と比較して改善される点は何でしょうか。
また、検討はしたものの、改善には至らなかった点は何でしょうか。

(2) 地元食材の利用促進の点で、センター方式による設備的な制約はあるか、お聞きします。
一般論として、センター方式では、必然的に一か所で大量につくるため、地産地消の促進は難しいといわれています。地元の小規模農家の食材は、形状や品質にばらつきがあり、それらを短時間で大量に調理することは、設備的に対応できないという理由です。

本計画案の設備では、このような制約はないのでしょうか。
つまり、将来的に、調達システムが改善され、多くの市内の小規模農家の生産する食材が一括納入されることが可能になってきた場合に、設備が制約条件になり使用できないということはないのでしょうか。

(3) PFI方式導入によるリスクについてお聞きします。

本計画案では、PFI方式を採用していますが、事業者としては当然利益を確保するためにコスト削減を推し進めると考えられます。これが、給食の質の維持、および将来の改善にあたっての、制約条件になることはないのでしょうか。

例えば、地元食材の利用は、前の質問でも述べた通り、手間暇がかかってくることでもありますが、事業者が対応に応じられないといった事情で阻害されることはないのでしょうか。

3番、今後の検討についてお聞きします。

(1) 本計画案の最終化、および実際の設備設計などについて、今後のプロセスとスケジュール感をお聞かせください。

(2) 今後の市民参加の機会についてです。

冒頭でも申し上げた通り、給食センターの建て替えは、大変重要な事業であり、保護者や子どもたちはもちろん、市民の方々の声を聴くために、対話の機会を多く持っていくべきと考えます。

帯広市では、給食センター建て替えにあたり、市民との意見交換会を35回にわたり実施し、のべ435名が参加したという事例もあります。

2017年12月の定例会では、本件に関する質問に対し、「広く市民の声を聴きながら進めたい」とご答弁されていましたが、今のところ、公募市民2名を含む検討会議が開かれたのみという状況です。

今後、広く市民に対する情報公開および意見収集の機会は、予定されているのでしょうか。
(1)「学校給食センターの建て替えについて、これまでの検討状況について」のご質問にお答えいたします。

まず、1点目の「現在に至るまでの検討経緯について」のご質問にお答えいたします。
市教育委員会では、学校給食センター整備の方向性の検討を重ね、平成28年度には整備費用の平準化が可能なPFI方式など各種事業手法の導入可能性調査を実施いたしました。その報告書をもとに、新たな学校給食センター整備の基本的な方針となる、「日高市学校給食センター整備計画」を策定するため、平成28年度から29年度にかけて、庁内関係課で組織する委員会を設置しまして、課題などを検討してまいりました。

また、昨年8月には「学校給食センター整備計画市民検討会議」を立ち上げ、学校給食に関わる児童・生徒の保護者や学校関係者はもとより、様々な立場からご意見等をいただくために、PTA代表2名、学校長代表2名、有識者2名、公募市民2名により検討を進め、今年の8月に整備計画案として取りまとめました。

その後、9月の教育委員会会議におきまして、日高市学校給食センター整備計画案について報告、審議し、10月の教育委員会会議で承認されたところでございます。

(2)次に、2点目の「児童生徒の心身の健康や発達への影響についての問題認識」についてお答えいたします。

児童・生徒にとって質・量ともにバランスの取れた食事は、心身の健やかな成長の上でなくてはならないものであり、小学校1年生から中学校3年生までの9年間は、望ましい食習慣の形成や自己の健康管理ができる能力を育てることができる重要な時期であると考えております。児童・生徒の心身の健康や発達については、文部科学省が示している児童又は生徒1人1回当たりの「学校給食摂取基準」を踏まえ、多様な食品を適切に組み合わせて、栄養バランスの取れた、安全でおいしい食事を提供する学校給食の役割は非常に大きいものであると認識しており、食育の推進とともに安心で安全な学校給食の充実に取り組んでいるところでございます。

(3)自校式、センター方式についての考えは。
次に、3点目の「自校式、センター方式についての考え」についてお答えいたします。

計画では、整備する施設はセンター方式となっております。市民検討会議の中では、委員から、自校方式の利点についてのご意見がございました。近隣においても、学校内に設置した調理場から給食を提供する自校方式を実施している自治体がございます。しかしながら、新たに自校方式とする場合には、学校施設の改修や厨房機器の導入、人件費等で多額の費用を要することが予想されます。市におきましては、センター方式におけるスケールメリット等を考慮いたしまして、現行と同じセンター方式を継続することとしております。

2 給食の質への影響について
(1)建て替えによって、改善される点及び改善に至らない点は。

次に「2 給食の質への影響について」のご質問にお答えいたします。
まず、1点目の「建て替えによって、改善される点及び改善に至らない点」についてのご質問にお答えいたします。

整備によって改善される点でございますが、計画では、現在の「一汁一菜」を標準とする献立編成から「一汁二菜」を標準とする献立編成とすることとしております。また、新たな厨房機器を導入することで、今までできなかった調理法もできるようになり、更に献立のバリエーションを増やすことができると考えております。なお、検討はしたものの、改善に至らなかった点はございませんでした。

(2)地元食材の利用促進における設備的制限は。
次に、2点目の「地元食材の利用促進における設備的制限」についてお答えいたします。

計画では、学校給食センター整備における基本理念の1つに、地場産食材の学校給食への活用を図ることを掲げております。

地場産食材につきましては、食材の調達時において価格がやや高額であったり、数量の確保が困難なことがあり、現在でも一定以上の品質のものをまとめて確保するために形状にばらつきが生じることもございます。形状の違いについては、野菜の下処理においてカットサイズをそろえるなどの手作業が増えますが、設備が制約条件とはならないものと考えております。

(3)PFI方式導入によるリスクは。
次に、3点目の「PFI方式導入によるリスク」についてお答えいたします。

PFI方式による運営の場合には、事業期間が15年以上の長期間となるため、あらかじめ事業全体を見通したリスク分担を明確にしたり、問題発生時における適切かつ迅速な対応が可能となるよう、入札説明書、要求水準書、民間事業者選定基準などの作成において検討する必要がございます。

給食の質の維持及び将来の改善についてでございますが、献立の作成及び食材の調達は、食の安全確保、食の提供に対する責任及び栄養管理等において大変に重要であることから、引き続き、市が責任を持って行います。また、調理作業にあたっては、献立を作成した栄養士と委託業者との間で綿密な打ち合わせを実施することで質の維持を保つことが可能であり、改善も図られていくことが期待でき、ご指摘のようなリスクは回避できるものと考えております。

3 今後の検討について
(1)プロセスとスケジュールは。
次に「2 今後の検討について」のご質問にお答えいたします。
まず、1点目の「プロセスとスケジュール」についてのご質問にお答えいたします。

計画につきましては、教育委員会会議で承認を受けたことにより完成をいたしました。しかしながら、整備を進めるにあたっては、公共施設の再編時期との調整を行い、建設用地の確保や財政面での調整などの課題を解決する必要があるため、時期については未定となっております。

(2)市民参加の機会は。
次に、2点目の「市民参加の機会」についてお答えいたします。

当計画は、現時点において、どのような手法で整備を行うのが、市にとって最もメリットがあるのかを検討したものでございます。
新たな学校給食センターの建設時期は未定であり、今後は、市内においても児童・生徒数の減少により、提供する食数の変動が予想されます。また、PFIの評価につきましても、先行してPFI方式を導入して学校給食センターを運営した自治体による検証が行われることと思われます。
それらを踏まえ、実際に整備を行う時期によっては計画の見直しを行う可能性がありますので、その際には広く市民の皆様のご意見を伺いながら進めたいと考えております。

では順次、再質問させていただきます。

1番(3) 自校式/センター方式についての考えについて再質問します。

センター方式を採用した理由は、「自校方式は多額の費用を要するため、センター方式のスケールメリットを考慮した」というご答弁でした。

しかし、センター方式の利点がスケールメリットであるのは言うまでもないことであり、その点で自校方式と比較すれば、センター方式に軍配が上がるのは、検討せずとも自明のことではないでしょうか。

先ほどのご答弁で、「栄養バランスの取れた、安全でおいしい食事を提供する学校給食の役割は非常に大きいものである」とおっしゃっていたにも関わらず、コスト削減が主たる理由としてあげられるのであれば、子ども達の心身の健康保全の面で大きな不安が生じます。

センター方式を規定路線とせず、この機に改めて十分に検討されるべきという観点で、お聞きします。

まず、ご答弁にあった「自校方式の利点」とは、何であるとお考えでしょうか?
お答えいたします。
市民検討会議におきまして、委員から、自校式については、調理場と教室が近いため、出来立ての給食が提供できる点や配膳の容易さ、児童生徒と調理従事者とが日常的に交流できるなどのメリットがあるとのご意見がございました。

おっしゃる通り、遠くで大量生産されたものではなく、身近なところで、実際につくっている様子が匂いなどを通じてもうかがえ、顔の見える方々が作ってくれているのを実感できるものを食べる、というのは、食育の原点だと考えます。

センター方式を選択することにより、このメリットは、あきらめるという判断がされたのでしょうか。もしくは、センター方式でも何らかの形でカバーできると判断されたのでしょうか。
後者であれば、具体的にどういう形なのか、お答えください。
お答えします。
センター方式では、自校式のメリットのすべてをカバーできるわけではございませんが、保温食缶により温かいおかずを提供することや、1月下旬の全国学校給食週間の期間中に各小学校で開催される「給食感謝の会」では、学校からの招待を受け、児童生徒と学校給食従事者の交流を図っております。

つまり、食育の観点では、自校式がセンター方式に勝りつつも、スケールメリットを優先したということと理解しました。

では、そのスケールメリットについて具体的にお示しいただきたいと思います。
自校方式は「多額の費用を要することが予想される」とのご答弁でしたが、この費用が問題なのであれば、その比較数値を教えてください。

6校につくる場合だけでなく、先ほど申し上げたような2か所や3か所にセンターを作る場合、親子式の場合、また、空いた教室や建物を利用してなどどうにかコストを下げて作るやり方がないか、などご検討されているはずかと思います。こういったケースごとの費用、概算で構いませんが、それが無ければ、市民は納得できないのではないでしょうか。
お答えいたします。
自校式の施設を新たに建設した際の試算はしておりませんので、具体的な比較数値はお答えすることはできません。自校方式については、学校ごとに衛生管理基準に適した施設、調理設備や厨房機器の設置等の整備、調理員の配置が必要となることから、センター方式と比較して多額の費用を要することが予想されると考えております。

センター方式と比較して自校式の費用が高くなるのは検討せずとも自明であると申し上げています。

お聞きしているのは、具体的な差額です。空き教室を利用しての給食室設置の案は、市民参加推進会議でも出ていました。

試算もせずに、コストを理由にセンター方式にするというのは、十分検討したとは言えないのではないでしょうか。これからでも試算し、市民に説明する責任が行政にはあると考えますが、いかがでしょうか。
お答えします。
空き教室を利用してのランチルーム的なものは可能と考えますが、調理設備や厨房機器の設置は難しいと考えております。また、自校式として新しい建物を建てる場合には、校内の敷地の確保や食材搬入車の搬入路の確保など、自校式への切り替えには難しい点が多いと思いますが、他の自治体で自校式の施設を新たに建設した例や維持管理などの状況を研究したいと考えております。

空き教室を利用してはどうかとご提案しているわけではありません。

繰り返しますが、センター方式のなかでも1か所から複数箇所という選択肢があり、親子式、自校式、その他、公共施設再編計画が進む中で様々な選択肢があるなかで、従来のセンター一か所というやり方をとる理由が、コストなのであれば、簡単なコスト比較すらせずに決定しているのは、行政の説明責任として不十分ではないかとお聞きしています。

再度ご答弁お願いします。
お答えします。
市では、スケールメリットを活かしたセンター方式による整備を計画したものでございます。

市民の納得を得られるご答弁とは思えませんが、では、
センター方式は、本当にコストの観点でも利があるのでしょうか。

少子化が今後も進むことが予想されるなか、学校給食だけを目的にしたセンターを莫大な予算をかけてつくるということが、財政面で効率的なのか、疑問を禁じえません。

例えばですが、高麗、高麗川、高萩の3か所に給食センターをつくるとどんなメリットがあるでしょうか。今回の台風の被災により、首都圏では機能がストップした給食センターが相次ぎました。市内にセンターが3か所あれば、このような災害に対するリスク分散にもなりますし、災害時の地域への炊き出し機能も期待できます。また、今後の可能性として、朝食を食べられない子ども達への朝食提供、子どもだけでなくこれからますます問題になるであろう高齢者への配食、コミュニティーランチ、そういった、学校給食にとどまらない価値を生んでいく場としていくことも、十分検討すべきかと思いますし、そうであればできるだけ地域ごとにセンターがあるのが望ましいと考えます。

このような、災害対策や学校給食以外への活用といった観点では、どのような検討がなされたのでしょうか。
お答えいたします。
災害対策につきましては、災害時にも対応できる施設として、備蓄倉庫を整備するとともに、炊き出しに関する業務に必要な厨房機器を整備し、災害時において、調理室等を利用した炊き出し等の実施を想定しております。また、学校給食以外への活用の観点でございますが、今後、児童生徒数が減少していくと推計されており、提供給食数の減少が見込まれております。提供給食数の減少に伴う施設内の余剰スペースや厨房機器の活用方法について、配食サービスや農産物加工センターとして利用を行っている先行事例等を参考に検討する必要があると計画の中で示しております。

承知しました。ぜひ先行事例や日高の状況を鑑み検討いただきたいです。

なお、その検討は、今回の設計に反映されるのでしょうか。つまり、建ててからそのうち検討するのではなく、設計する前に、それらを想定した設計になるという理解でよろしいでしょうか。
お答えします。
必要最小限の施設の中で活用できるよう、先行事例等を参考に設計に活かしてまいりたいと考えております。

では、2番、給食の質への影響について、に移ります。

(1)建て替えによって、改善される点及び改善に至らない点、について再質問いたします。

改善点として、おかずが一品増える、調理法のバリエーションが増える、という点は理解しました。しかし、改善されない点はない、とのご答弁について疑問がございます。

これまでの議会や、今回の検討会議などで、質の面で議論になっていた点は様々にあったかと思いますが、本当にすべて改善されるのでしょうか。

例えば、食育や安全性の観点で非常に重要な食器についてですが、現状のプラスチック食器を強化磁器に変えるべきという意見が、過去の議会でも何度も出されていますが、その点も解決されたのでしょうか。
お答えいたします。
食器の材質につきましては、当計画を作成するうえで検討は行っておりません。今後、食器を更新する際に、メリット・デメリットを踏まえ、決定するものと考えております。

食器の材質について、本計画上検討を行っていないとのことですが、では、食器を更新する際になってからの検討で、強化磁器にしたい、となった場合は、現計画で問題なく行えるのでしょうか。

例えば、強化磁器になれば、食器を収納するスペースや、エレベーターの耐重量制限など、設備的な条件が出てくるかと思いますが、そのような点はクリアされた計画になっている、すなわち、食器選択の制約要因はならない計画になっているという理解で正しいでしょうか。
お答えします。
当計画では、調理設備や厨房機器についての検討はしておりませんので、食器選択の制約要因にはならないと考えております。

食器については、これからの検討ということで理解しました。

では、炊飯機能についてはいかがでしょうか。

主食のお米について、現在は炊いたお米を購入していて、どんなお米を使うかは選べない状態です。
これをより安全な有機栽培のお米や、地元産のお米に変えたいといった議論も多くあったかと思います。

新センターでは炊飯可能な設備になっているのでしょうか。
お答えいたします。
当計画におきましては、現センターと同様に炊飯は行わないものとしております。
なお、現在、米飯の供給つきましては、公益財団法人埼玉県学校給食会を通じて、毛呂山町にある指定工場で炊飯したものを各学校へ配送しております。使用されている米は、JAいるま野産米を含む埼玉県産米となっております。

給食の主食を市内のお米や有機米にするためには、センターでの炊飯が必要と認識しています。

40年使う設備です。有機米を導入すべきという世論が大きくなっているなか、将来、そういったお米を使いたいとなった場合に、炊飯が可能なスペースだけは確保しておくべきと考えますが、いかがでしょうか。
お答えします。
当計画では、炊飯については委託としており、炊飯が可能なスペースの確保につきましては、考えておりません。

考えておりません、とのご答弁ですが、それはどういう意味でしょうか。
検討はされたのでしょうか。

埼玉県教育委員会の調べでは、埼玉県で、委託炊飯ではなく、自校またはセンターで炊飯しているのは、学校数にして約4割にのぼります。

日高市で、委託炊飯に固定化する理由をお聞かせください。
お答えします。
炊飯に係る設備投資や調理員の削減が図れることから、当計画では隣接した毛呂山町にある炊飯に特化した米飯工場への委託としております。

コストが理由ということですね。

ではパンについてはどうでしょうか。現状、日高市では輸入小麦を使用したパンを購入していますが、輸入小麦は、品種改良やポストハーベストの影響を多くの給食関係者が問題視しています。

今回の建て替えで、国産や地元産小麦でパンを焼くなどが、可能になるのでしょうか。
お答えいたします。
パンを焼くための厨房機器の導入は考えていないため、引き続き、公益財団法人埼玉県学校給食会を通じて、県内にある指定工場で製造したものを各学校へ配送することとなります。また、輸入小麦について、学校給食会が安全性についての自主検査を行っております。

安全性については、学校給食会が自主検査をしているとのことですが、一般に輸入小麦に対し指摘されているような、品種改良やポストハーベスト問題についてはどのように検査し、安全と判断されているのか、把握されていますでしょうか。
お答えします。
学校給食会に確認したところ、食品衛生法の小麦粉に関する定められた残留基準値がある17項目と食品において不検出とされる農薬等6項目の合わせて23項目の検査を行っており、ご指摘の点はクリアされていると伺っております。

パンについてはもう少し状況把握が必要と考えますが、次の質問に移ります。

(2)地元食材の利用については、設備は制約条件とはならない、とのご答弁でした。その点は一安心ですので、再質問はありません。

(3)PFI方式導入によるリスクについて再質問いたします。

「事業期間が15年という長期間」になるとのご答弁ですが、15年もたてば、時代の変化や市内外の状況の変化、ニーズの変化は十分ありえると思います。「改善も図られていくことが期待できる」とおっしゃっていますが、現時点では想定できない市側の要求の変化が生じたときに、業者と調整できるような契約スキームにはなっているのでしょうか。
お答えいたします。
PFI方式による運営の場合には、ご指摘のとおり事業期間が15年以上の長期間となるため、現時点では想定できない市側の要求の変化が生じる可能性がございます。そうした変動に対して、事業者と調整できるよう、要求水準書、民間事業者選定基準などの作成において検討する必要があると考えております。
また、事業期間にわたり、公共サービスの水準を保つために定期的に市がモニタリングを行うこととなります。食材の調達につきましては、引き続き、市が行ってまいります。

承知しました。その要求水準や選定基準についても、情報公開がなされることを期待します。

では続いて3番、今後の検討について、(2)市民参加の機会について再質問いたします。

いまの計画案は、既に完成したもの、すなわち、検討は終わったものとのご答弁でした。

そして、建設時期は未定とのことで、実際に建て替えを行う時期によっては計画の見直しを行う「可能性」がありその際には広く市民の意見を聞く、とのことでした。

しかし、なぜ市民の声を聴くタイミングが、いざ建て替え時期が決まってからになるのでしょうか。
すでに計画案があるのですから、切羽詰まってからではなく、今のうちに、もっと検討する時間のあるうちに訊く必要があるのではないでしょうか。
お答えいたします。
今後、状況の変化等により、計画の見直しが生じた際には、市民の皆様のご意見を伺うよう努めてまいります。

現時点では、市民の声を聞いて計画に反映する期間は終わったということですね。
しかしそもそも、給食センターを建て替える予定という事実は、これまで保護者や市民に、いつ、どのように告知されてきたのでしょうか。
お答えいたします。
給食センター建て替え予定の告知は行っておりません。「日高市学校給食センター整備計画市民検討会議」の市民公募の委員を募集するにあたり、計画の策定をお知らせした事実がございます。

検討会議の公募市民の募集だけでは、建て替え予定であることも知らない市民がかなり多いことが想像されます。

そして、その検討会議の議事録および、完成したという建て替え計画は、公開されてしかるべきと考えますが、現在非公開になっていますがこれはどういうことでしょうか。

現在、非公開の理由と、今後いつ公開される予定かをお聞かせください。
お答えいたします。
今後、会議録とともに当計画を公開したいと考えております。

ご答弁漏れがあります。現在、会議録が非公開になっている理由と公開時期をお聞きしました。

1年以上前から行われている検討会議の議事録すら未だ非公開というのは、どのような事情があるのでしょうか。

日高市市民参加条例に関する市のホームページを見ると、市民会議の開催においては、会議録を市が作成、公表したのちに、市の機関へ提言書を提出するとなっています。

つまり、市民会議の結果が提言書としてまとまる前に、市民が会議録を読めるからこそ、意見があれば声をあげられるタイミングがあるというプロセスになっています。

今回、この条例に定められたプロセスを踏んでいないように見えますので、その理由と今後の公開予定をお聞きしました。再度、ご答弁お願いします。
お答えします。
会議録の非公開理由は、ホームページへの掲載漏れでございます。
会議録につきましては、今後、すみやかに公開したいと考えております。

今後、市民の声を聞く予定はないとのことでしたが、パブリックコメントすらしないのでしょうか。

検討会議では、パブリックコメントの実施、つまり市民全員に意見を求める機会をつくることを前提に、始めから話が進んでいたにも関わらず、最終回の場で突然、執行部から中止の提案がありました。

理由は、「今回の検討会議に参加した委員には、保護者の代表や公募の市民もいて、あえてパブリックコメントを実施せずとも、市民の意見は計画に反映できている」とのことでした。

保護者代表と公募市民がいたといっても、合わせてたったの4名です。
その方々だけの意見を聞いて、市民の意見は「計画に反映できている」、とは言い難いように感じます。

しかも、計画案や議事録すら非公開だったのですから、委員以外の市民は、まったく意見を言う機会はなかったわけです。

ちなみにこの執行部からの提案に対する委員の反応は、議事録に載っていません。
このままでは、きわめて内々に計画が進んでいる印象です。

せめて、パブリックコメントは行うべきと考えますが、いかがでしょうか。
お答えいたします。
当計画は、教育委員会議において承認を受け、完成しておりますので、パブリックコメントを実施する予定はございません。

パブリックコメントをすることは、市民参加推進会議にも、本事業についてはパブリックコメントをする前提で諮っており、市民参加実施予定シートにも本年6月に実施予定と書かれています。

他の市町村を見ても、給食センター建て替えにあたってのパブリックコメントは、当たり前のようにされていることです。検討会議で給食センターの視察にいった鶴ヶ島市でもされています。

やはり、パブリックコメントの実施は最低限必要と考えますが、いかがでしょうか。
お答えします。
当計画につきましては、パブリックコメントを実施する予定はございません。

では最後に、教育長にお聞きします。

学校給食は、まさに教育の根幹をなす重要な事業と考えます。
給食の質によって、子ども達の身体、精神、学力の発達に大きく影響することは、既に自明のことであり、それは、文科省の定める基準等では表現されていないものであることは、教育長もよくご存じのことと思います。

今日は、私の観点でご質問させていただきましたが、とても万全なものではありません。やはり広く市民と行政の間で意見交換、情報交換の場をもつことで、さらに様々な観点で意見が出て、計画がより良いものになるのでしょうし、コミュニティースクールも導入していくなか、教育への市民参加はこれまで以上に重要になってくると考えます。

改めて、今回の給食センター建て替え計画に関する市民参加について、教育長のお考えをお聞かせください。
お答えします。
市民の方々と行政の間での意見交換、情報交換の場が重要であることは、私自身も多いに感じているところです。教育委員会としましても、日常的に市民の方々から様々な要望を伺っています。また、来年度から始まるコミュニティ・スクールでは、今まで以上に広く学校教育に関するご意見、ご要望を伺えることと期待しています。

今回の給食センター建て替えにつきましては、先ほどお答えしたとおり、児童数・生徒数の減少による食数の変動が予想されます。また、PFI方式を導入した自治体の検証等を考慮していくことも必要かと思います。

学校給食センターの建設時期が未定であることから、その際には改めて広く市民の方々のご意見をお伺いしたいと考えます。

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記事を書いた人

日高市議会議員無所属松尾 まよか
大好きなまち日高に永く住み、豊かな自然のなかで子育てをしていきたい。

私は、この日高が世界一好きです。2015年、東京都心から日高市に移住。都内では体験できなかった日常を楽しんでいます。

これまで国内外諸国に滞在してきましたが、日高ほど暮らしやすい土地はありません。都心へのアクセス、美しい里山と清流、それを大切にしていきている人たちとの温かいつながり・・・。

ここで、いつまでも心地よく安心して子育てをしていきたい、そう願っています。

本当の「豊かさ」とは何か?

日高でかたちにしていきたいと思います。

どうか応援お願いします!
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