一般質問全文

一般質問全文:市民の移動手段の確保について<令和元年第3回定例会 06月20日>

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2024年2月に日高市市議会議員を辞職。4月の市長選挙に立候補する予定です。これからも日高市のためにより活発に発信をして市民の皆様との対話を続けて参ります。

*正確な発言は、日高市HP掲載の会議録を参照ください



3.市民の移動手段の確保について質問します。

1番.現状の検討状況についてお聞きします。
今回の選挙を通じて、多くの市民の方から意見やご相談をいただきましたが、圧倒的に多かったのは、本件、車のない方の移動手段についてでした。投票したくても投票所に行けない、という声も多く聞きました。

日高市では、これまで長期にわたり議論されていたテーマでありますが、高齢化が進み、毎日のように報道されている高齢者の運転事故を背景に免許返納が促されるなか、市民に対し、将来の全体的な交通インフラ像、これが十分に示されていないという状況を踏まえ、改めて、現在の検討状況をお聞きします。

質問(1)、この問題については、これまで高齢者を中心に語られてきました。

もちろん高齢者のニーズが圧倒的に多いかと思いますが、一方で、交通弱者は高齢者に限らないのではないでしょうか。たとえば車を複数台持てない世帯の存在や、共働きが促進されるなか子どもたちの移動手段がないという実態にも、目を向けられるべきかと思います。

高齢者や子育て世代の抱える問題について、市はどのように把握し、課題認識されているのでしょうか。

質問(2)、デマンド交通についてです。

2017年より武蔵台、横手台で、デマンド交通の運行が開始されました。市が車両提供したミニバスを使った、自治会による取り組みです。

昨年9月に日高市議会交通政策検討委員会から市に提出されました「日高市交通政策に係る提言書」によりますと、このデマンド交通の運行エリアの拡大の検討が求められていますが、今後の拡大対象地域と時期の見通し、その実現にあたっての課題をお聞かせください。

質問(3)、新たな施策の検討状況をお聞きします。

財政負担が大きく、路線バスとの競合性のある、かつてのような循環バスの可能性について、市は否定的であると認識しています。

おでかけ支援、すなわち、タクシーやバスなど既存の民間交通サービスの利用補助と、前述のデマンド交通、この2つを、これからの交通インフラ施策の柱としていくのでしょうか。それとも、他の施策の可能性も検討されているのでしょうか。
後者であれば、検討状況をお聞きかせください。

たとえば、既存の民間交通サービスを利用した乗合いタクシーや、一般の個人が自家用車を用いてサービス提供するライドシェアの仕組みは、日本でもオリンピックに向け整備されつつあります。

いずれもコストが低く、年齢を問わず、利用者の確実な要望に基づきマッチングする無駄のないシステムであり、また地域での助け合い促進、コミュニティ形成の一助となるほか、観光客にとっても使いやすいなどメリットが大きいため、法規制もあるなか、様々な工夫をして採用する自治体が増えています。

日高市におけるこれらシェアエコノミーの可能性については、どのように考えておりますでしょうか。

また、「お助け隊」や「ファミリーサポート」といった、社協の関与する、福祉有償車輛によるボランティア活動がありますが、需要が増加するなか、ボランティアの確保や運営維持、対象地域の拡大など、厳しい課題も多いと聞いております。

これらの活動を、市の新たな交通施策の一環として、協働していくことは考えられますでしょうか。




標題の3.市民の移動手段の確保についてのご質問に順次お答えいたします。

初めに、(1)高齢者や子育て世代の抱える問題についての認識でございますが、全国的に急速に高齢化が進んでおり、当市におきましても、令和元年5月1日時点で、高齢化率は31.86%となっております。
世帯構成を見ましても、高齢者の一人暮らしや高齢者夫婦のみで暮らす世帯が年々増加しております。

高齢となることに伴い、本人が運転に不安を感じたり、家族の勧め等により、運転免許証を自主返納される方が増えており、過去3年間で申しますと平成28年が184人、平成29年が198人、平成30年が188人と、毎年200人近い方が自主返納をされております。

最近は、高齢ドライバーによる悲惨な交通事故の報道が多くなっておりますので、今後、自主返納される方が増加し、通院や買い物など日常生活における移動手段を必要とする高齢者は増えていくものと認識しております。

また、市内にお住まいの子育て世代の方々の移動手段については、多くの方が自家用車を利用していると認識しております。また、買い物等については民間事業者の宅配サービスやインターネットによる注文サービスを利用するなど、自動車がなくても不便を感じにくくなりました。

近所に遊び場がなく、親子同士の交流がしにくい場合についても、SNSの活用により、集まる場所を決めて情報交換を行っていると思われ、移動手段に困っているとのお話しは市に届いておりません。

次に、(2)現行のデマンド交通についてでございますが、平成28年12月から横手台自治会が、平成29年10月からはこま武蔵台自治会が、地域自主運行事業、いわゆるデマンド交通を実施しており、昨年度、全市議会議員によります市議会交通政策検討委員会において、横手台自治会の現状を確認いただきました。

この地域自主運行事業は、自治会が道路運送法の登録や許可を要しない範囲で自家用自動車を運行し、住民移送のサービスを行っているものでございます。利用者から運賃は徴収せず、また、車両の所有や維持管理は自治会で行っており、平成30年度は横手台自治会で998人、こま武蔵台自治会で894人の方が利用されたとのことです。両自治会からは、運転手の確保や運行経費の負担などについて課題があるとのご意見も伺っております。

なお、現時点で実施を検討している新たな地域はありませんが、今後も他の自治会・地域からの交通についてのご相談に対応してまいります。

最後に、(3)新たな施策の検討状況でございますが、市といたしましては、現在実施している「高齢者等おでかけ支援事業」と、「地域自主運行事業」を基本として、今後も移動手段の支援を進めてまいります。

買い物や通院、子どもの送迎等、日常生活に必要な移動手段を市が支援することは大切なことであると認識しておりますが、一方で、路線バスやタクシーの地域公共交通の利用促進を図り、維持していくことも重要であると考えております。

公共交通の利用者が減少すれば、減便、廃止など、サービスの低下につながります。そのため、新たな交通手法を実施する際には、既存の公共交通との十分な調整が必要と考えております。

国におきましては、ライドシェアなどシェアリングエコノミーの新たな交通手段の活用が模索されております。ライドシェアは、実証実験や国家戦略特区により過疎地や観光地など、一部の地域で実施されている事例もございますが、現行の道路運送法では他人の需要に応じて、有償で、自家用車を利用した旅客運送を行う場合は、「旅客自動車運送事業」の許可を取得しなければならないと定められており、交通空白地や過疎地など、その形態も限定されております。

なお、ライドシェアの実施にあたっては、タクシー事業者との競合などの問題も生じているようでございます。

しかしながら、交通環境を取り巻く状況は、社会状況の変化などを背景に刻々と変化しておりますので、国の動向を注視し、新たな移送手段の情報収集を行ってまいります。

なお、市内には、公共交通のほかにも、日高市社会福祉協議会の行う「地域おたすけ隊」や「ファミリーサポートセンター」のサービス、NPO法人による福祉有償運送、病院やスーパー、学習塾などの民間事業者が行う送迎サービスなどがございます。

また、一部地域では民間事業者が送迎バスの空き時間を利用した移動支援の取り組みも始められておりますので、今後もこれら様々な移送手段との連携を図ってまいります。


質問(2)デマンド交通の課題について再質問いたします。

デマンド交通は、あくまで自治会の自主的な活動を市がサポートするものであり、その維持、拡大にあたっての課題は、自治会の人的、および経済的資源の不足であるとのご答弁でした。

これらの課題は、高齢化の進む自治会という組織において、当然生じる課題であり、自治会任せでは解決が難しいのではないでしょうか。

デマンド交通を市の施策の基本としていくのであれば、市としても何かしら策を投じる必要があるかと考えます。今後の解決の方向性については、どのようにお考えでしょうか。


お答えいたします。

地域自主運行事業の実施にあたりましては、道路運送法との整合を図る必要があるため、自治会へ運行経費の補助を行うことは現状ではできません。

引き続き、国の動向を注視するとともに、人的課題につきましては、両自治会との情報交換を行ってまいります。


質問(3)新たな施策の検討状況について再質問いたします。

移動手段の不足についての問題は明確に存在していてかつ、今後もそれが大きくなっていく。市の基本施策は、デマンド交通とおでかけ支援の2本立て。しかし、デマンド交通については地域拡大の予定はなく、おでかけ支援はあくまで利用料の補助である。とすると、問題に対して、この2本立てでは解決していかないように聞こえます。

ご答弁の通り、市が独自に行うサービスのみで移動手段を確保する必要はありません。公共交通や民間サービス、自治体、ボランティアといった様々なアプローチがうまく連携され、結果として全市に移動手段が行き届くのであれば、確かにそれが理想かと思います。

その状況の実現に向けて、市は今後、具体的には何に注力していくのでしょうか。検討案で構いません。お聞かせください。

お答えいたします。

先週も高萩北公民館において、高萩地区の民生委員さんを対象とした、社会福祉協議会実施の地域おたすけ隊の付き添い支援、民間実施の移送サービス、市実施の高齢者等おでかけ支援事業の説明会が開催されました。

引き続き、市民の皆さんに、現在実施されております支援サービスなどの内容や対象となる方の情報等の周知に努めてまいります。




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記事を書いた人

日高市議会議員無所属松尾 まよか
大好きなまち日高に永く住み、豊かな自然のなかで子育てをしていきたい。

私は、この日高が世界一好きです。2015年、東京都心から日高市に移住。都内では体験できなかった日常を楽しんでいます。

これまで国内外諸国に滞在してきましたが、日高ほど暮らしやすい土地はありません。都心へのアクセス、美しい里山と清流、それを大切にしていきている人たちとの温かいつながり・・・。

ここで、いつまでも心地よく安心して子育てをしていきたい、そう願っています。

本当の「豊かさ」とは何か?

日高でかたちにしていきたいと思います。

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