質問趣旨
日高市は現在、公民館や高麗の郷の会議室等の使用料について、公民館は登録サークル、高麗の郷はボランティアセンター登録団体が、全額免除されています。
これを、市民全体の平等性を確保するために、受益者負担の原則のもと、減免について統一的な基準をつくる必要があると、このたび市は「公の施設の使用料等に関する統一的な基準」案を作成し、本年10月、市民コメントが募集されました。
受益者負担の原則による平等性の確保という考えは、一定の合理性はあります。
しかし、ボランティア活動やサークル活動、まちづくり活動といった市民活動の恩恵の多くは、市民全体が直接的・間接的に享受しているものであり、彼らが活動のために公の施設を利用する場合の経費は、誰がどのように負担するのが真に平等なのか、中長期的な視点で市民全体の利益になるのかということは、今の市民活動の実態を丁寧に把握しながらの、深い議論が必要と考えます。
まだ本件については検討の過程だと理解いたしますが、現時点での市の見解をお伺いします。
質問と答弁(イメージ)
※かなりかみ砕いた&カジュアルな表現にしています。実際の議場でのやりとりはこちら(一般質問全文)からご確認ください。
答弁:総合政策部 大野部長
市民や、公民館の委員や社協といった関係団体の意見はちゃんと聞いたんですか。
95人から市民コメントの結果が寄せられたのはすごいこと✨!
それだけ切実な案件だったということですが、市民コメントを受けて、どういうふうに見直しをしていきますか。
「ボランティア団体の活動は一定の公益性があるため、公民館や高麗の郷での使用料の免除を継続してほしい。」という要望に対しては、一定の公益性が認められる団体を精査したうえで、負担軽減を図ることを検討します。
公共のために活動している人が使用料を負担することが真の平等か、というと私はそうは思わない。みんなで負担がいいと思う!)
さて、これから何を検討していく必要がありますか。
新基準の適応はいつからになりますか。
質問全文はこちら
実際の議場でのやりとりについては、質問全文をご参照ください。
動画(議会中継)
日高市議会中継で動画が見られます。
「令和3年第5回定例会12月08日 一般質問」
まとめ
今回の市民コメント、集まった95人という人数は、日高市のこれまでの市民コメント史上、私が知る限り類を見ない数です。(普段は数人、多くて10人程度です)
コメントが募集されてから、あちらこちらから沢山のご相談が寄せられました。
「こんなことしたら、どれだけのボランティア団体が存続の危機に陥るのか、市はどれだけ現場の状況を把握して、考えているのか。」
「自分達ボランティアの活動について、市は公共性がないとでも言うのか。」
と。
そこで、日高市のボランティア団体を統括している社会福祉協議会に状況を聞きに行ったら、誰も全く知らないという状況…。
この事態を受けて、これはちゃんと交通整理をしないと、また市と市民の分断が広がってしまう、というのが私の立場では一番に懸念したことでした。
日高では、「市はボトムアップなんて望んでいない」「市は市民と協働する気がない」「日高市は近隣市町と比べてお上意識が強い。だから日高市とはやりたくない。」という声を、ボランティア団体からだけでなく、企業や教育機関等からも本当によく聞きます。
言われるたびに、とても悲しい気持ちになります。。
実際、これまでの私の質問に対しても、市の言う「協働」は、市の依頼に基づいて市民がボランティアでやること、みたいな風に聞こえることが多いです。
しかし、市役所の皆さんとお話していると、お一人おひとりは良かれと思って頑張っていらっしゃるんです。
でも、やはり色々なお立場があって、総じて「市」としてそういう見え方になってしまっているという現状を感じます。
原因は、いろいろあるでしょう。
でも、その原因を紐解いていくよりは、官民協働の成功体験が必要だと思っています。
市役所と、市民とか、少しずつお互いの立場を知ろうとして歩み寄ることができたら、たくさんの素晴らしい本当の「協働」が増えていくと思います。
まずは今回、市民コメントの声を市が聞き入れてくれたことに、心から感謝したいと思います。
これからも微力ながら、議員の立場で、皆さんや行政から日々勉強させていただきながら、日高市の官民協働を促進していきたいと思っています。